閃光時間とは

被写体の大きさの違いと閃光時間の関係

ストロボスコープにおける閃光時間(一回の発光が持続する時間=duration time)は、ちょうどカメラにおけるシャッター時間(露出時間)にあたります。動きのあるものに対して遅いシャッター時間で写真を撮ると像がはっきりとらえられないように、ストロボスコープにおける閃光時間はストロボ像の分解能力に影響します。高速現象になればなるほど、あるいは、小さな物体を拡大して観察する場合など、短い閃光時間で発光する必要があります。

閃光時間の決め方

キセノン管 X-80Lの閃光波形
キセノン管 X-90Mの閃光波形

高速現象や微小な物体を観察する場合、ストロボスコープの閃光時間内にどれだけ対象物が移動するかは次の式で求めることができます。*
δs=v×t÷1000(mm)
δs:閃光時間あたりの対象物の移動量
v:対象物の速度(m/sec)
t:閃光時間(µsec)

*例、対象物の速度を100m/sec、ストロボスコープの閃光時間を2µsecとすると
δs=100(m/sec)×2(µsec)÷1000=0.2(mm)
2µsecの閃光持続時間内に、対象物は0.2mm移動することになります。対象物の大きさが仮に2cmの正方形だとすると、1/100だけ動くわけで、ほぼ静止のストロボ像が得られます。他方、もし仮に対象物の大きさが0.2mmの正方形だとすると、運動方向に2倍の長さに見え、シャープな静止像は得られません。その場合対象物の大きさに合わせ、より閃光時間の短いストロボスコープ、例えばナノパルスライトを使用する必要があります。

ストロボスコープの閃光時間は可変できるか

スガワラのESD-VF2M 閃光時間可変型ストロボスコープを使用することで50µsec~2msecのあいだで可変することが可能です。また汎用モデルでもレンジ切換え機能があれば閃光時間を可変させることができます。MS-230DAの場合は6µsec以下で、周波数レンジ切換えに応じて可変できます。ただし、光量も変化します。

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