ストロボスコープの明るさについて

ストロボスコープの明るさを当社ではキセノン管への入力を目安にとらえています。キセノン管への入力は、実際に使用する機種や発光回数によってことなりますが、当社のカタログでは「放電管入力」や「連続最大入力」が参考になります。

「放電管入力」はつぎの簡単な式で求められます。

P=(1/2)CV2
P= 放電管入力(ジュールまたはJ)
C= コンデンサの静電容量(ファラッドまたはF)
V= 充電電圧(ボルトまたはV)

C=1µF(10-6F)、V=1000V(V2=106)の時の「放電管入力」は、
P=1/2×10-6× 106=0.5(ジュールまたはJ)になります。

また、ストロボスコープを単発ではなくある時間、発光しつづける場合の「連続最大入力」は、上のP=1/2CV2に発光周波数(ヘルツまたはHz)を掛けることによって求められます。したがって100Hzで発光繰り返しを行っている時の「連続最大入力」は、
P=0.5×100=50 (ワットまたはW)になります。

放電管入力のジュールやワット以外の単位について

ルックス・セックの図

ストロボスコープのような瞬時の明るさをあらわすには、lx・s(ルックス・セック)という単位を用いるのが実用的です。lx・sは、定常光の照度をあら わす単位lxと時間単位sとの積で、たとえば100lx・sとは、ストロボスコープの閃光時間(ストロボ光が持続して照射しているきわめて短い時間)が1µs(百万分の1秒)の場合、尖頭照度は100 × 106 lxになります。

放電管入力と明るさの関係について

放電管入力と明るさの関係は、明るさのより厳密な単位である光量lm・s(ルーメン・セック)を用いると、1J(W・s)あたり約30lm・sであると言われています。これを光源から1mの距離における照度、すなわちlx・sであらわすと約2.39lx・sになります。*
当社のストロボスコープPS-240Dを例にすると、Aレンジにおける放電管入力は約10J(W・s)ですから1mの距離における照度は約24lx・sと言えます。
ただし、この場合も裸の光源からの単位立体角あたりの照度をあらわしているわけで、反射鏡による効果やレンズを用いた集光とは区別して考える必要があります。

* 30lm・sは、全方位あたりの光量(光束×時間)をあらわします。全方位は、4πsr(srは、ステラジアン)ですから、1srあたりの光量は、30lm・s÷4πで約2.39lm・sと言えます。したがって、光源から1mの距離における約2.39lm・sの照度は、約2.39lx・s になります。

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